進学通信2018年10月号

今月のテーマ
私立中高出身ママの教育に対する考え方

中学・高校時代を私学で過ごしたママたちは、子どもの教育についてどのように考えているのでしょうか。自分自身の中学受験の経験や私学での学びが、教育観にどう関わっているのか、私学出身のママたちに尋ねてみました。

【1】楽しかった私立中高の学校生活

まずは、お母さまご自身が私立中高に通われた経緯を教えてください。

 


Fママ

住んでいた場所の環境と、母親の教育方針によって中学受験をすることになりました。母は受験校を見に行っていたと思いますが、私は入試当日まで行ったことはありません。ただ、私はこれまでで一番楽しく、また一生懸命に勉強したのが中学受験の時だったと思います。一種のゲーム感覚として勉強ができるようになったことと、基礎学力を積んだことは、その後の人生にも活きていますね。

 

Aママ

私も、親が決めた学校を受験するという感じでした。とくに「受験したい?」と聞かれることもなかったので、当然のように受験することを受け入れ、塾通いをしました。いわゆる「ガチ勉」をしていましたね(笑)。でも、塾で友達ができたことで、ストレスを感じることなく、学校が息抜きのような場所になっていました。

 

お2人とも第1志望校に合格されて、私立の女子校に入学されました。6年間の学校生活はいかがでしたか?

 

Aママ

当時は悩みもあったと思いますが、思い返せばとても楽しい6年間でした。クラス対抗の合唱コンクールがいちばん楽しい思い出かな。みんなで優勝をめざして練習したり衣装をそろえたりして、クラスで団結するんです。それから学園祭がとても華やかでした。男子校の生徒もたくさん来るので、みんな気合が入っていて(笑)。年に1度のお楽しみでしたね。

 

Fママ

私も楽しかったです。女子校というのが良かった気がします。女子でもみんなで机運びなどの力仕事をして、男女の差などを考えずに生活できました。私の母校は大学付属校で、当時は学年の生徒の約8割が併設の女子大学に進学していました。でも私は、職業に結びつく実用的な勉強をしたいと思い、受験して東京の大学に進学しました。その頃の衝撃的な思い出があります。高校までは「勉強ができるのはいいこと」と言われてきたのに、大学が決まったとたんに、「女の子のくせにそんな大学に行ってどうするの?」と友達のお母さんに言われたのです。そんな時代だったのですね。でも、高校までは本当に伸びやかに過ごさせていただきました。

 

Yさんは小学校受験で私学に入学し、12年間同じ学校で学ばれたのですね。

 

Yママ

そうです。ただ、小学校の頃のことはあまり覚えていなくて、中学・高校の学校生活の印象のほうが強いです。とくに中学校はのびのびとしていて楽しかったです。習い事のピアノを続け、高校受験がないメリットを享受していました。自分の子どもたちにぜひ中高一貫校を受けさせたいと思ったのは、そういう自分の原体験があったからだと思います。

 

高校卒業後は、どのような道を歩んでこられましたか?

 

Yママ

私の学校もエスカレーター式で、ほとんどの生徒が併設大学に進学していました。ところが中学生の頃のある日、担任の先生から「外部受験してみない?」と勧められたのです。「そういう道があるのか」と思い、高校に上がると同時に初めて予備校へ行き、学校以外の友達ができる楽しさを知りました。高2の夏にその予備校の合宿に参加して、アドバイザーとして来ていた大学生の話に触発され、将来は外交官とか公務員になりたいと思うようになりました。

 

それで国立大学をめざすことにされたのですね。

 

Yママ

はい。でも大学受験までには紆余曲折がありました。最初は意気揚々と通い始めた予備校でしたが、途中で2回くらいスランプに陥ったのです。その時に、自分で何をすべきかを見つめ直し、基礎からやるべきだと思って真剣に向き合ったことが功を奏し、大学受験は成功しました。この時の経験は大変貴重だったと思います。子どもたちに学習のアドバイスをする時や、今の自分の仕事にも活かされていると感じます。

今月の先輩ママたち

Fママ

地方の私立女子中学・高校出身。専門職。お子さん3人は私立中高で学び、大学を卒業して現在は社会人。

Aママ

東京の私立女子中学・高校出身。専業主婦。お子さんは私立女子進学校を卒業した大学3年生の姉と、私立男子進学校の高校1年生の弟。

Yママ

東京の私立女子中学・高校出身。公務員。お子さんは私立男子進学校を卒業した大学1年生の兄と、兄とは別の私立男子進学校の高校1年生の弟。