進学通信2015年8月号

今月のテーマ
中学受験と私立中高生活にまつわるお金事情

中学受験をするためには通塾や入試のための費用、私学に入学すると入学金や学費がかかってきます。公立中学に進むよりお金がかかるのは確かですが、それでも私学を選ぶ意味とはなんでしょう。先輩ママのお話を聞きながら考えてみませんか。

3)私学ならではの充実した国際教育 海外渡航のチャンスを活かしたい

私学では、一般的に英語教育、国際教育がさかんに行われているといわれます。実際、海外への短期語学研修やホームステイの機会は増えているようです。お子さんたちの海外経験についてはどのようにお考えですか?

 

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Eママ

中学3年生の修学旅行が海外でした。費用は1年前から積立をするか、一括で支払う方法が選べて、一括の場合は多少割引がありました。修学旅行は1週間なのですが、希望すれば春休みを使ってそのまま延長して3週間現地にいられるシステムがあり、多くの子が延長を希望しました。娘も3週間滞在し、ホームステイで費用は約45万円でした。修学旅行は6年間でこの1回だけです。高校では希望者が行く留学制度はありますが、修学旅行はありません。

 

高校の留学は、参加者は多いのですか?

 

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Eママ

昨年度は、学年の1割ぐらいの生徒が行ったようです。中学3年生の修学旅行で海外での滞在を経験し、慣れたころに戻ってくるので、もう1回行ってみたいと思う子が多いのでしょうね。
留学のほうは一応試験がありますが、よほど結果が悪くない限りは行けるようです。1年間と3カ月間のコースがあり、3カ月間が人気です。1年間行っても単位は認定され、同じ学年に戻って来られますが、まるまる1年間日本での学校生活ができないのは寂しいようです。やはり、この学校が好きで入学してくる生徒が多いので、1年間海外に行くとなると、決心が必要なのでしょう。娘も3カ月間コースを希望しています。

 

留学の費用はどのぐらいかかるのでしょうか?

 

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Eママ

3カ月間のコースで120~150万円ぐらいです。入学前からこのような制度があることはわかっていましたが、自分の子どもが行きたいと言うかどうかは、そのときになってみないとわかりません。親としては費用の心づもりだけはしておく必要がありますね。

 

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Yママ

ウチの子の学校も、中3生のときに、希望者が行くホームステイがありました。半数ぐらいの生徒が参加していましたね。息子はそれほど乗り気ではなかったのですが、私が無理に行かせました。それなりに楽しかったようですが、思ったより費用はかかりました。2週間で60万円ぐらいです。このホームステイは入学前から設定されていましたが、入学後、さらに海外に行く行事が新設されて、希望者の渡航チャンスは増えました。

 

学校のグローバルな教育方針の具現化なのでしょうね。それについてお母様はどのようにお考えですか?

 

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Yママ

せっかく私学に行っているのですから、金銭的になんとかなるのなら行かせたいですね。中高時代に海外体験をして、視野を広げるのは良いことだと思います。中学受験では、海外に行く制度があることも、学校選びの際の対象にしていました。

 

国内でもいろいろな体験行事があるということでしたね。

 

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Yママ

学校は高校2年生からは大学受験態勢に入るので、中3~高1の間にいろいろな経験をさせる方針のようです。最近上の子は、毎月のように宿泊を伴う行事に参加している状態で、家族はどこにも行っていないのに、長男ひとりがしょっちゅう旅行しているような感覚です(笑)。

 

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Fママ

ウチも中3でイギリスにホームステイに行きました。やはり希望制で、費用もYさんと同じで60万円ぐらいでした。その他、スーツケースを買ったり、パスポートを申請したりと、細かい費用がかかりました。また、空港の集合時間が早く、我が家は遠いので前の日に空港近くのホテルに泊まりました。これは泊まって正解でした。当日朝、電車が止まっていたので、朝、家から出発したら間に合わないところでした。

 

渡航に付随するさまざまな出費があったのですね。現地では、お子さんはどのようなことをして過ごされたのですか?

 

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Fママ

1軒の家に1人ずつホームステイをし、午前中は学校で英語の勉強。午後は家でスコーンを作ったり、バスケットボールを楽しんだりしたそうです。遊園地に連れて行ってもらったこともあったようです。2週間の滞在で娘が一番得たものは、海外の文化を肌で感じたことだと思います。ステイ先の家のシャワーのお湯が出ないこともしょっちゅうあったようで、帰国後、「3日ぐらいお風呂に入らなくても死なない」と言っていました(笑)。また、英語で自己主張せざるを得ない状況に身を置くことで、英語に対する苦手意識はなくなったようです。

 

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Eママ

ウチも「どこでもやっていける」という自信をつけて帰ってきましたね。海外体験で得るものはやはり大きいと思います。
娘の学校の場合は、現地の学校の生徒と一緒に授業を受けたり、レクリエーションをしたりします。同年代の子と遊んだりじゃれあったりしながら、英語や文化を自然に吸収できるのがいいなと思います。かまえることなく友達になって会話がはずむという経験は中高時代だからこそできることで、大人になってからでは難しいと思いますから。

 

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Yママ

長男はもともと英文法が苦手なので、海外に行って英語を学ぶ刺激を受けてきてほしいと思っていました。でもそれは、逆効果だったみたいです。現地の方と英語でのコミュニケーションが思ったよりできたので、「全然問題ない。文法などは役に立たないとよくわかった」と言い、以前よりも勉強しなくなってしまいました(笑)。それでも、若いうちの海外での経験は大切だと思います。

 

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Eママ

娘は自信をつけたことで、高校で留学をしたいという意識が芽生えました。いい動機づけになったと思います。もし公立中学に行っていたら、高校受験があるので中学3年生では行かれませんし、高校からの入学だと、新しい環境に慣れるのに精いっぱいでしょう。一貫校でなければなかなかできない体験です。

 

やはり海外に行かせるなら、学校の制度で行くほうがいいですか?

 

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Fママ

はい。もし、海外研修や留学制度がない学校だったら、自分ですべて手配して行かせなければなりません。それはとても大変で、私にはできなかったと思います。

 

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Eママ

個人で行くよりは費用も割安ですし、学校には今までの実績もあるので安心感があります。現地でも姉妹校に通うことができますから、送り出すほうの気持ちは楽だと思いますね。

 

皆さん、留学や海外研修は有意義なものと実感されていらっしゃるのですね。

 

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今月の先輩ママ

Eママ

私立女子進学校、高校1年生のママ。フルタイムのワーキングマザー。
「公立中学に行った人と同じ大学に進むことになったとしても、私学を選んだことに後悔はありません」

Yママ

私立男子進学校、高校1年生と同校中学2年生の2人兄弟のママ。
「学校で行われるいろいろな行事は参加するたびに費用が発生しますが、たくさんの経験ができます」

Fママ

私立女子進学校、高校1年生のママ。シングルマザー。
「遠距離通学なので、特急の指定席を利用しています。通学時間を有効に使うための必要経費ですね」